漢方治療入門講座

皮膚疾患に用いられる漢方外用剤・民間外用剤

皮膚疾患に用いられる漢方外用剤・民間外用剤

主な漢方外用剤・民間外用剤
  1. 紫雲膏(胡麻油・黄蝋・豚脂・当帰・紫根) 皮膚を滋潤し、かさつきやかゆみを無くするばかりでなく、消炎・殺菌・肉芽形成促進など、多岐にわたる作用を持ち用途の広い軟膏。
    火傷、切り傷、痔、水虫、湿疹、ひび、あかぎれ、魚の目褥瘡など。
火傷
軽度のものはこれだけ塗れば事足りる。痛みがすぐ止まり治りが早い。
水虫
化膿してぐちゃぐちゃになったものでも意外に良く効く。
たこ・魚の目
気長に塗り続けると綺麗になる。
ニキビ・アトピー
ファーストチョイスとして使用し重宝しています。
  1. 中黄膏(胡麻油・黄蝋・欝金・黄柏) 欝金・黄柏という清熱作用の強い生薬が配されており、紫雲膏より発赤・痒みを取るのに優れている。保険の適応を受けていない。
  2. 神仙大乙膏(胡麻油・蜜蝋・当帰・桂皮・大黄・芍薬・地黄・玄参・白シ) 大黄・玄参という清熱作用の強い生薬と、当帰・地黄・芍薬と皮膚を滋潤する生薬が配され、紫雲膏より消炎作用が強く、独特の匂いや色が無く、アトピー性皮膚炎などに使いやすいが、保険の適応を受けていない。
  3. 無二膏(大黄.黄耆.地黄.黄柏.山梔子.川芎.黄連.当帰.芍薬.木香.玄参.黄芩.白芷.鉛丹.胡麻油)胡麻油と鉛丹(抜毒生肌)が主成分
    腫れ物一切の吸出し軟膏
    癰疽.痔瘻.附骨疽.脱祖.脚気.鶴膝風.頭瘡.胎毒.疥癬.乳腫れ.打ち身.きり傷.ゆえなくして胸背手足の痛み 出たりはいったりする湿疹や痒かったりするかさぶたなど
     
     
  4. 馬油(昔、ガマの油と称していたもの) 保湿効果ばかりでなく損傷皮膚の積極的な修復も期待でき、白色ワセリンより優れている。
  5. 伯州散(マムシ・鹿角・津蟹の黒焼きを等分に混ぜたもの)<別名:外科倒し>
切り傷
消毒しないでふりかけてそのまま解放にして置く。早いと1日で治る。出血もすぐ止まる。
虫刺され・火傷・古傷の痛み
伯州散をふりかけると痛みがすぐ止まる。亜急性・慢性化膿性疾患(下腿潰瘍・中耳炎・カリエスなど)に内服すると治りが早い。
  1. 露蜂房 治りにくいるいれき・乳腺炎・化膿症に用いる。内服をする。
その他の漢方外用剤・民間外用剤
  1. 灸(温灸でも良い)  虫に刺された部位に 徹底的に灸を、出来れば30分以上続ける。腫れが灸をする間に引いてくる。
    いぼに対して .一番大きいのに灸をすると何時の間にか全部無くなってしまう。
     
  2. どくだみで湿布 ひょうその軽いのに試してもらいうまくいきました。
  3. アロエ(医者要らず) 火傷にアロエの生の中身をつける。
     

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