漢方症例集

頭痛、メニエール、花粉症、便秘に半夏白朮天麻湯

頭痛、メニエール、花粉症、便秘に半夏白朮天麻湯
女性(79歳)

  • メニエール・花粉症・便秘に3年前より悩んでいる。
  • 漢方薬「半夏白朮天麻湯と苓桂朮甘湯」も西洋薬と一緒に服用したがはかばかしくない。肩こり、耳鳴り、頭痛がして、疲れやすく、朝起き難い。眠りが浅く、口が渇いて水を良く飲む。動悸がする。便秘のため下剤を服用しているが便は残った感がすると訴え受診。顔が浮腫み、足や膝がだるくて重い。背中の肺兪、心兪辺りが冷え、心下、臍下も冷えている。裏寒と判断し、一先ず、真武湯と甘麦大棗湯を合方して投与すると共に、腹を温め、下剤を服用しないように指示。
  • 一ヵ月後、動悸は無くなり、少しは楽になったが、首肩が凝り、花粉症も出てきた。
  • 胃内停水あり、半夏白朮天麻湯5g/日(分2)を投与すると共に、真武湯2.5gを一日1回投与。
  • 2ヵ月後、メニエールは起きず、顔色がよくなり、気分も良くなった。花粉症も軽く済んでいる。頭痛、便秘もない。 
    手術後の食欲低下、氣力低下、不眠に人参養栄湯
    女性(79歳)
    以前は声の大きい,元気な人だった。久しぶりの受診だが,膝の手術をし,かぜを引いた後,身体がだるく,食欲が低下し,何もしたくない。寝られない。ゾルピデム酒石酸塩を希望される。気血両虚・心気虚に陥っていると考え,人参養栄湯6g/日分2を投与。
    2週間後,受診。よく眠れ,元気になった。同処方を続ける。
    2カ月後,受診。ゾルピデム酒石酸塩が全くいらなくなったと喜ばれる。生き生きとした表情になった。
     
     

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