成人のアトピー性皮膚炎に滋陰至宝湯
女性(31歳)
某年3月初診: 10年ほど前よりアトピー性皮膚炎で悩んでいる。21歳で卵巣癌第4期手術している。153 cm、70 kgと太り、顔色が悪い。甘いもの、お菓子が好きで、から揚げなどのファストフードが大好きである。暑がりで、口が渇き水分をよくとる、くしゃみ、鼻水が出る。帰脾湯、加味帰脾湯、十全大補湯などを試してみるが、かんばしくない。生活改善も出来ないままズルズルしていた。
平成23年12月13日 受診: 胸脇苦満が明白で、上胸部に熱を感じ、滋陰至宝湯エキス顆粒6g分2に変更した。以来、同処方を続けたところ、アトピーが著しく改善。
平成24年9月25日 受診: アトピーが目立たなくなり、皮膚がしっとりとして、顔色が良くなり、別人の様に良くなっていた。
女性の血の道には加味逍遥散と言われてきましたが、今日では麦門冬が配された加味逍遥散に近い処方である滋陰至宝湯の適応となる人が増えています。