漢方症例集

治りにくい風邪に滋陰至宝湯

風邪の引きっぱなしで、咳、痰が年中続くのに滋陰至宝湯
女性(60歳)
ほっそりとしたはかなげな風情の女性です。3年前、マイコプラズマ肺炎を続いて2回繰り返した後、身体が弱り、風邪ばかりひいて、微熱が続き、身体がほてり、抗生剤などの治療を受けてもはかばかしくないと訴え、受診。
顔色が悪く、唇はカサカサに乾燥、胸脇苦満、内臓下垂し、腹部軟弱、上胸部に熱を感じ、肺に燥熱があると思われ、滋陰至宝湯証と判断。3年来、滋陰至宝湯6g/日(分2)を投与。風邪が長引かずに治るようになり、顔色がすっかりよくなった。滋陰至宝湯を時折取りにこられるだけとなった。
 

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