漢方症例集

冷え性、膝の痛みに桂枝加朮附湯

冷え性、膝の痛みに桂枝加朮附湯
女性(31歳)

  • 寒い時、雨やその前の日、梅雨時、クーラーの利いた所で両膝が痛く、胃痛がある。痩せて背が高い。皮膚が乾燥する。顔がのぼせているが眼の下が黒ずみ、唇の色が悪い。寒がりで、手足・腰・膝が冷えやすい。手足が浮腫み、足や膝がだるくて重い。排尿回数は1日3~5回と少ない。便通は1日1回。生理は順調であるが痛みがある。疲れやすく、いらいら、くよくよしやすい。喉が不快で口が渇き、水を良く飲む。食欲は無い。腹がはり、胃が重い。目が疲れやすく、目やにが出て、痒く、乾燥する。頭痛し、肩が凝る。両腹直筋が緊張し、臍下が冷えている。桂枝加朮附湯7.5g/日(分3)を投与し、水分を控え、冷たいものや冷えるものを控えるように指導する。
  • 2週間後、冷房の中での胃の痛み、膝の痛みが無くなり、体全体が軽く気分が良くなった。排尿回数が増えた。引き続き、薬を続ける。風邪気味になったときは桂枝加朮附湯を中止し、真武湯5g/日(分2)を服用することにする。 

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