漢方症例集

頻繁な頭痛に川芎茶調散

頻繁な頭痛に川芎茶調散
女性(49歳)
 
顔色が悪く,やせ型。夫や親族との折り合いが悪く,いつも我慢しすぎている。蕁麻疹・胃の重さ・頭がパンクしそうで苦しい・頭がカッカする・頸肩の強い凝り・めまい・足指のつり・腰が重いなどの訴えが続く。小建中湯・苓桂朮甘湯・甘麦大棗湯・安中散・香蘇散などを試すが,いまひとつ効果が得られない。頸肩の凝りがひどいことを目標に川芎茶調散5g/日分2に変更した。
2週間後,受診。頭がすっきりして頻繁な頭痛がなくなった,足指がつらなくなった,蕁麻疹も治まっているという。同じ処方を所望される。
 
肝気鬱結、胸脇苦満が認められないときの
頭痛には川芎茶調散
 
川芎茶調散も香蘇散と同じように、香附子が配された処方ですが、川芎が配されており,香蘇散よりさらに強く肝気鬱結を治す処方です。筋緊張性頭痛・常習性頭痛や,強いストレスのために不眠・イライラのある人で、胸脇苦満が認められない時に使用します。

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